プライバシー

これで安全!Macで見られたくないファイルにパスワードをかける

自分のMacに保存している、動画・写真・書類など、見られたくないファイルってありますよね。今回は見られたくないファイル、フォルダなどにパスワードを設定し管理する方法を紹介します。

どんな方法で管理するの?

Mac上にsparsebundle(スパースバンドル)というディスクイメージを作成し、そこにデータを保存します。パスワードを入力しなければディスクイメージが開かないように設定するので、中のファイルを見られる心配もありません。

ディスクイメージとは
Mac上に仮想ディスクを表示しデータを保存することができるファイル。ディスクイメージを開くとディスクがマウントされされファイルを保存することができます。

dmgファイル
dmgがマウント

ディスクイメージの種類

Macでは主に3つのディスクイメージを作成できます。イメージを作成するときに保存できる容量を決めますが、それぞれに特徴があります。

  • dmg(ディーエムジー)
    dmgファイルは作成時に決めた容量が固定されます。(dmgファイルを5GBの容量で作成。1GBのデータを保存してもdmgファイルのサイズは5GB。)
  • sparseimage(スパースイメージ)
    容量固定のdmgファイルと違い、保存するデータサイズの分だけsparseimageファイルの容量が増えていきます。(sparseimageファイルを5GBで作成。1GBのデータを保存したらsparseimageファイルのサイズは1.01GBほどになる)

    欠点は1つでもデータを追加したらsparseimageファイルごと変更されたと認識されるため、バックアップをするときに再度ファイルごとバックアップされてしまいます。データを少しでも追加したらバックアップの時間がかかってしまうというデメリットがあります。
  • sparsebundle(スパースバンドル)
    基本的にはsparseimageと同じですが、sparsebundleの方がファイル容量が少しだけ大きくなります。(sparsebundleファイルを5GBで作成。1GBのデータを保存したらsparsebundleファイルのサイズは1.05GBほどになる)

    sparseimageの改良版といった感じで、データが追加されても追加分のみ変更されたと処理されるので、imageと比べるとバックアップの時間が短縮できるようになりました。

実際に比べた容量の違い

  • 5GBの「dmg」「sparseimage」「sparsebundle」イメージファイルを作成
  • それぞれのイメージファイルに1.07GBの同じ動画を保存

イメージを作成したての容量

イメージファイル作成したての容量
  • dmg:5GB
  • sparseimage12.7MB
  • sparsebundle:50.9MB

それぞれ5GBのイメージファイルを作成しました。dmgは固定なので中が空っぽでも5GBあります。あとの2つも中は空っぽですが少し容量があります。

動画を保存したあとの容量

イメージファイルに動画を保存した容量

1.07GBの動画をそれぞれのイメージファイルに保存しました。

  • dmg:5GB → 5GB
  • sparseimage:12.7MB → 1.07GB
  • sparsebundle:50.9MB → 1.11GB

dmgは最初に設定した5GBの容量のまま変化せず、sparsebundleとsparseimageはデータサイズに合わせて容量が変化しています。

以上の理由から、使っていない容量でも常に固定されているdmgよりsparseimageかsparsebundleがいいということになり、データを追加するとバックアップに時間がかかるsparseimageよりsparsebundleが優れているということになりますので、パスワードで保護されたディスクイメージはsparsebundleを使うことをおすすめすます。

sparsebundleイメージファイルの作成手順

ディスクユーティリティを起動

ディスクユーティリティ起動

ディスクユーティリティを起動します。(アプリケーション/ユーティリティ/ディスクユーティリティ.app)

ディスクイメージを作成

メニューバーからファイル→新規イメージ→空のイメージを作成 の順で選択します。

ディスクイメージの設定を行う

ディスク作成画面

名前:イメージファイルに付けたい名前を入力
場所の下の名前:マウントされたディスクの名前を入力
サイズ:イメージファイルの容量を入力(※最後に入力したほうがいい)
場所:保存したい場所を指定
暗号化:128ビットか256ビットのどちらかを選択
イメージフォーマット:スパースバンドル・ディスクイメージ

上記項目は自分で選択する必要があります。サイズに関してはイメージフォーマットを変更したら数値が勝手に変わってしますので、最後に入力したほうがいいと思います。また、フォーマットも自動的に選択されますが、古めのMacOSを使っている場合はAPFSは出てきませんので「Mac OS拡張(ジャーナリング)」になります。

また、「名前」の項目が二箇所ありますが、「場所」の下にある「名前」はマウントしたときのディスクの名前になります。

暗号化について

暗号化設定

128ビットか256ビット、どちらかを選択しパスワードを設定します。書いてある通り安全重視なら256ビットになりますが、低速になるということで試してみましたが使っていてそれほど遅いとは感じなかったので安全な256ビットで設定する方がいいかもしれません。

設定したパスワードを忘れると、中に保存しているファイルにアクセスできなくなります。くれぐれも設定したパスワードを忘れないようにしてください。

ディスクイメージ作成完了

完了画面
デスクトップにファイル

完了後、指定した場所にディスクイメージが作成されています。すでにマウントされているので、白のマウントされたディスク(ここでは「データ」)を右クリックし「データを取り出す」を選択し、一度アンマウント(取り出し)してください。

パスワード入力

sparsebundleファイルをダブルクリックするとパスワードを求められるので、先程設定したパスワードを入力してください。このとき「パスワードをキーチェーンに保存」にチェックを入れるとパスワードがキーチェーンに保存されるのでチェックしないよう気をつけてください。

データを保存

マウントされたディスクにデータを保存できるようになりました。このままの状態で放置していると全く意味がないので、必ずアンマウントすることを忘れずに

最後にまとめと注意すること

  • 見られたくないデータは「sparsebundle」ファイルで管理するのがおすすめ
  • 安全重視なら256ビット暗号化
  • sparsebundleファイルを開くときに「キーチェーンに保存する」にチェックを入れない
  • 使わないときは必ずアンマウントする

それでは、快適なMacライフを!おつかれさまでした。