パソコンを使用していたら「ファンが止まりました」「CPU Fan Error」といった警告が出るとき対処法を紹介します。
ファンエラーが出る原因
- CPUファンが故障している
- CPUファンに埃やゴミが詰まっている
マザーボードが故障している可能性も少しはありますが、ほぼCPUファンが回転していないことが原因です。
修理方法
- ファンを交換する
ファンがに異常がある場合は交換するのが確実です。ファン代(平均2,000円ほど)がかかること、中国から発送になることが多いので5〜10日ほどかかる場合もあります。
- ファンをメンテナンスする
ファンの軸にはグリス(潤滑油)が塗られていますが、経年により効果がなくなり「ファンが正常に回転しない」「ガタガタと異音が鳴る」といった場合はグリスを塗り直すことで復活する可能性があります。
- ファンに詰まったゴミを取り除く
まれにゴミが詰まってファンが回転していないケースがあります。この場合はゴミを取り除けば復活します。
理方法は主にこの3つから選択することになりますが、実際に分解しファンがどんな状態になっているか確認してみなければいけません。
必要なもの
- 工具
分解の際にドライバーが必要になります。プラス0番で対応可能な機種がほとんどですが、トルクスドライバーが必要な機種もあったりします。必ず必要なサイズのドライバーを確認してください。
ホーザン(HOZAN) プラスドライバー プラスNo.0 全長178mm 軸長100mm 細軸仕様 奥まった場所に最適 D-540-100
- CPUグリス
CPUグリスの塗り直しを行う場合に使用します。CPUグリスは劣化するので、ファンを修理するついでに塗り直しすることをおすすめします。カチカチに劣化している場合、塗り直すとCPU温度も下がることが多いです。
- モリブデングリス ※ファンを交換せずメンテナンスを行う場合
ファンを交換せずにメンテナンスを行うときに必要になります。CPUグリスは別物なので使えません。
- エアダスター
パソコン内部の清掃に使います。ファンに噴きかけが回転していないかどうか調べることもできます。なくても大丈夫ですがあると便利です。
- 無水エタノール
CPUグリスの塗り直しをする際、以前のグリスを清掃するときに使います。消毒用エタノールは水分が多く含まれているのでパソコンが壊れてしまう恐れがあります。必ず無水エタノールを使用してください。これもなくても大丈夫かもしれませんが、CPUグリスがカチカチになっている場合はエタノールで清掃することをおすすめします。
分解作業
分解する
まずは分解します。
機種によって分解方法が違うので「◯◯◯(機種名) 分解」といったワードで検索すると情報が出てくるかもしれんないので参考に分解してください。
裏面のパネルを外すとファンが出てくる機種が多いと思います。
ほとんどのパソコンが上記画像のような配置になっていると思います。
●黄枠 = ヒートシンク
CPUの熱を吸収する役割があります。CPUとヒートシンクの間に「CPUグリス」が塗られています
●赤枠 = CPUファン
ヒートシンクを伝わってきた熱を外部に排出する役割があります。ファンが動かないと正常に排熱できなくなり動作が遅くなったり、最悪の場合はCPUが壊れてしまう可能性もあります。
ファンを取り外す
- ファンを固定しているネジを外します。この画像では赤丸の2箇所で固定されています。
- 青枠のファンケーブル・コネクタを外します。コネクタは慎重に外してください。
- 黄丸のヒートシンクのネジを外します。ヒートシンクは外さなくてもファンが外れることもありますが、CPUグリスは劣化するので、このついでに塗り直すことをおすすめします。
CPUグリスの掃除をする
ファン、ヒートシンクを外したらCPUグリスの清掃をします。ティッシュや綿棒にエタノールをつけて綺麗に清掃してください。
ファンを交換する場合
ファンに貼られてるシールに型番が記載されているので、ネットで入手できるか調べます。上記の画像では赤枠部分がファンの型番になっています。アマゾンやヤフオクなどで販売されていると思います。
もし、型番で何も情報が出てこなかったら「PCの型番 ファン」といったワードで検索してみてください。
ファンを購入する際は、型番はもちろん、実物と掲載写真を比べ間違いないか確認のうえ購入してください。
ファンが届いたら分解と逆の順番で元に戻せば完了です。
メンテナンスを行う場合
ファンにエアダスターを噴きかけ、ファンが回転しているかチェックします。メンテナンスで改善するかもしれない状態は下記となります。
- ファンが回転しない、もしくは回転動作が重い
- ファンが回転しているときに「ガタガタ」といった異音がする
このような状態は分解し、ファンの軸に注油することで症状が改善するかもしれません。
ファンを分解する
ファンの外側カバーを外します。画像のように赤丸部分が樹脂で固定されていることが多いですが、ネジで固定されていることもあります。
樹脂で固定されている場合はカッターナイフなどで慎重に樹脂を切り落とします。
ファンを取り外す
ファンを上へ引っ張ると簡単に外れます。なかにはファンが外れないものもあります。
清掃しグリスを塗り直す
綿棒などでファンの軸の汚れを清掃します。
モリブデングリスを用意します。画像はタミヤのグリスです。安くておすすめ。
つまようじなど細い棒にグリスをつけ、軸に塗ります。
ファンを抜いて外してを数回繰り返しグリスを馴染ませ、エアダスターを噴きかけ回転を確認します。グリス劣化による問題ならスムーズに回転するようになると思います。
ファンカバーを取り付ける
樹脂をカットした部分に接着剤などを塗り固定します。私はアロンアルファを使って固定することが多いです。あとは、分解した逆の手順で組戻しファンの動作を確認してください。
まとめ
ファンのゴミ詰まりはエアダスターで噴けばいいだけなので簡単ですが、あまりないと思います。一番いいのはファンを新品に交換することですが、時間がない場合などはまずメンテナンスをやってみるのもいいかと思います。