surface分解

Microsoft Surfaceの分解手順・SSD取り出し

MicrosoftのSurface Pro4を分解する方法を紹介します。パネルが割れる可能性が高いですし、マザーボードなどが壊れる恐れもあるので自己責任で作業お願いします。


サーフェスの分解に必要なもの

  • ドライヤー
    液晶パネルが強力なテープで貼り付けられているので、剥がれやすくするために温める際に使用します。


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  • 無水エタノール
    ドライヤーで熱を加えると剥がしやすくなりますが、それでもまだ固いので、さらに剥がしやすくするためエタノールを使います。消毒用エタノールは水分が多いので必ず無水エタノールを使ってください。


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  • トルクスドライバー
    マザーボードのネジを外すときに「T3」と「T5」ドライバーが必要です。



  • ピンセット
    液晶/タッチケーブルのコネクタをカバーしているプレートを外すときに使います。ピンセットじゃなくても先の尖った細い棒でもいいと思いますが安いピンセットでもあれば便利だと思います。


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  • 定期券、回数券などの使用済磁気カード
    パネルと筐体の間にカードを入れ込み、テープを剥がす際に使用します。電車の定期や回数券がちょうどいい薄さで使いやすいですが、ショップのポイントカードなど薄いカードでもいけるかと思います。


電源は入るけどOSが起動しない。データだけほしい。

サーフェスの電源は入るけどWindowsが起動しない、データだけほしい。という場合、内蔵SSDが故障していなければ分解せずにデータを取り出せるかもしれません。

Ubuntuという無料のOSを使い簡単な操作で取り出すことができます。手順は下記記事をご覧ください。


起動しないWindowsからubuntuを使いデータを取り出す


上記作業で取れなかった場合はddrescueというコマンド操作でデータ救出できるかもしれません。


OSが起動しないSurfaceからデータを取り出す方法【サーフェス データ救出】



分解手順

今回はSurface Pro4で分解を行いましたが、Pro4以降は同じような手順で分解可能かと思います。(Pro5以降はSSDが取り外せない仕様になっています)

熱を加えパネルを剥がす



ドライヤーで液晶パネルの縁を熱し、磁気カードを筐体とパネルの隙間に入れ込みます。熱は指で触れて熱いと感じるぐらい(ドライヤーの先がパネルに触れるぐらい近くで熱し、10〜15秒ほどかと思います。様子をみて熱してください。)液晶にはなるべく熱を加えない方がいいと思うので、縁の黒い部分だけに熱を与えました。

今回はカードにエタノールを直接つけ分解しましたが、注射器のようなシリンダーにエタノールを入れると作業がスムーズに進むと思います。エタノールが基板やパーツにつくと故障する可能性があるので使う量はほんの少しにしてください。下図にエタノールをあまり使わないほうがいいであろう箇所を載せますので参考にしてください。


surface pro4 内部


surface pro4 液晶内部


赤枠部分にパーツがあるのでエタノールはほんの少し使うか、使わない方がいいかと思います。特にタッチケーブル部分は磁気カードがケーブルに触れて損傷してしまう可能性があるので注意して剥がしてください。



少しづつパネルを剥がし進めます。上部カメラの両サイドに無線関係のアンテナシールがありますが、破けてしまうことが多いのでご注意ください。(私がやったときに破けても問題なく受信はしてました)


液晶・タッチケーブルコネクタをはずす

パネルが開いた


開くときケーブルに注意


パネルを剥がし終えました。液晶パネルとマザーボードはケーブルで接続されているので上側からゆっくり開かないとケーブルを切ってしまいます。



ケーブルコネクタはカバーされているので、カバーを外さなければいけません。先が尖ったピンセットをカバーの穴に引っ掛け一つづつ外していく感じですが、これが非常に面倒でカバーが歪んでしまうことが多いです。気にせず進みましょう。




カバーが外れたら液晶ケーブルとタッチケーブルのコネクタを外します。外すときに基板を傷付けないよう注意してください。


ヒートシンク・SSDを取り外す

プレートをはずす


液晶パネルを外したらマザーボードを分解します。まずはヒートシンクとM.2 SSDを取り外すため赤枠のプレートカバーをピンセットではずします。上部の無線アンテナもはずしてください。


マザーボードのネジをはずす


テープにネジ位置を記憶


ネジの場所がわからなくなるので、クリアファイルに布テープを貼りネジを同じ場所に配置すると後からわかりやすいです。ガムテープはネジがすぐとれるので布テープがおすすめ。

赤色はT3、黄色はT5のドライバーではずせます。ピンク枠はフラットケーブル、緑枠はコネクタになっていますので、慎重にはずしてください。

Surface Pro4のSSDはM.2 2280 NVMeタイプのSSDです。USBに変換できるアダプターがあれば別のパソコンに接続してデータを見ることができます。



マザーボードを取り外す

マザーボードのネジをはずす


ヒートシンク、SSDをはずしたらマザーボードのネジを外します。まず水色のプレートを外し、左上のスピーカーをはずします。緑枠はフラットケーブルやコネクタになっています。上部プレートの下にはカメラのコネクタがありますのではずしてください。


マザーボードをはずした状態


左側を軽く持ち上げスライドさせるとマザーボードが外れます。ここまでくるとバッテリーを交換することもできますね。


分解したパーツたち



BitLocker回復キーを求められた場合

BitLocker回復キーを求められる


SSDを別のPCへ接続したときに上記画像のような回復キーを求められた場合は、BitLocker(ディスクの暗号化)が有効になっているので回復キーを入力しBitLockerを解除しなければデータにアクセスできません。

BitLocker回復キーの確認については過去記事で紹介していますので、そちらをご覧ください。



おわり

やはり一番の難関は液晶パネルを剥がすことです。割れずに剥がすにはある程度慣れが必要だと思うので、最初は割れる覚悟で挑んでください。あとは、ネジがたくさんあるのでテープなどにネジの位置をそのまま貼り付け、位置を記録することも重要です。どこのパーツかわからなくならないよう写真で記録するのもいいですね。